ANAの広告媒体資料である「ANA SKY MEDIA PROGRAM」が2月に公開されていて、その中身が興味深かったので掘り下げてみました。
こんな感じでわかりやすくイラストでANAユーザの内訳が分析公開されています。
1.広告媒体とは
広告媒体とは何かというと、たとえばANAに搭乗すると座席前にある「翼の王国」のような冊子があります。
あの冊子の中には「ハイブランドの化粧品」などの広告や、「◯◯という酒蔵をめぐってきた」というような記事の体裁をした広告などが差し込まれています。つまりこの場合は「翼の王国」が広告媒体となり、広告の枠が広告を打ちたい広告主に提供されていることになります。
広告を出したい広告主のために、この広告はどういう価値があって、どういう客層に届けることができるかをわかりやすくまとめた「広告媒体資料」というものを提供しています。
94%の人が読んでる翼の王国
「翼の王国」を例に、広告媒体資料で謳われているデータをみると、月々388万人に読まれ、搭乗者のおよそ94%(!!)が読み、広告をみてもらうために1人あたり0.67円で出稿できますよ、といったようなデータです。
ANAの「ANA広告媒体」ページにその資料一式になったPDFがまとめられています。
最もわかりやすかったのが「ANA SKY MEDIA PROGRAM」という資料でした。
2.ANAユーザのイメージ
このブログの読者はゲットしたマイルを利用してプライベートな旅行に活用しようという方が多いと思いますが、ANAを利用している方の半数以上はビジネスで利用されています。
かつ、頻度は毎月~毎週と言った具合で、定期的な出張に使われることが多いようです。毎月20回以上乗る(ほぼ毎日飛行機に乗る)という方が10%もいるのもまた驚きです。
また、8割近くが男性の利用で、飛行機と女性が縁遠いこともわかったりします。
ANAユーザの年収は平均933万円!!
戸建て住宅にお住まいの電力やガス会社・医者・坊さんなどの職業で年収933万円(!!)の40~50代の男性!!がメインユーザのようです。
そんなハイソなおじさまたちを資料はこんな感じでプロファイリングしています。
ビジネスエリート。キャリア志向が高く、時事や世間の流行に敏感。自分が選ぶ商品に対するこだわりが強く、メイド・イン・ジャパンが好き。健康意識が高いため、食材や品質などにもこだわる。趣味を大事にし、アクティブな反面、一人の時間も大切にしている。
私はひとっつも合っていない!です!(。>﹏<。)
3.ANA上級会員は何人いるのか
媒体資料の中に「ana-logue」という会員紙についても触れられていました。
「ana-logue」はANAプレミアムメンバーのうち、ダイヤモンド/プラチナ/スーパーフライヤーズ(SFC) 資格を持つ方に送付される会員紙です。*1
SFC~ダイヤ会員は30万人
これがおよそ31万部発行されているらしいです。1万部は仮に予備だとして、つまり、SFC以上ダイヤモンドまでの会員がおよそ30万人いるということがわかります。
仮ですが、ANAの陸マイラーが1万人いたとしても、ほんの数%くらいしかいないという事もなんとなくわかります。どうりでANAラウンジによると場違いなアウェイ感が否めないというのもあらためて数字にすると、なんとなく実感できます。
4.こんなのも広告だったのか!
この資料をみていくと、ANAとの接点のなかで、あらゆるものが広告枠になっていることもわかって面白いです。
最近は紙の時刻表を見る機会もなくなりつつありますが
そういえば、時刻表に「レンタカーの広告とかあったような気がするなあ」とか。
eチケットや、機内Wifi利用する時にお世話になっているANAアプリの中も広告枠だったり・・・
そういえば「G-SHOCK開発秘話」とか「カバヤゴルフクラブ再開発物語」とか謎のプロジェクトX的な番組やってる・・・けど、そう言われれば広告だよね・・・
保安検査場で出力される黄色の紙の裏が実は広告とか・・・(そんなのありましたっけ?
ANAラウンジに向かう廊下に、「言われてみればそんなのあったなスペース」で流れてる映像とか
「搭乗ありがとうございます(ニコッ」とCAさんから渡されていたアメちゃんとかマウスウォッシュ的なやつも実は広告!とか・・・
極めつけは機内販売で買った「お包みしましょうか?」or「お包みしておきました」のショッピングバッグにも実は広告が・・・
さいごに
普段、なんとなくANAのユーザってこんな感じの人たちだなあ、などと思っていたことが数字でわかったり、実は予約からラウンジ、搭乗、降機後にいたるまで、ありとあらゆるANAとの接点が広告になっているんだなあと感じいる、面白い資料でした。
*1:私はまだもらったことがないです